※相談事例は全てご相談者さまの了承を得て記事化しております。
相談事例を始めた理由
日々、いただく無料相談の中でも罪悪感に関するお問い合わせはとても多いです。
また、ご近所の目を気にされて老人ホームへの入居についてためらいを感じるご家族さまも多くいらっしゃいます。
「自分の親を老人ホームに入れるのか?」
「自分の親の面倒を見ずに、親を見捨てるのか?」
お金も出さない、介護も協力しない、口だけ出してくる親族からの心無い言葉。
私の祖父母も散々言われたようで、苦労したそうです。
「お前たちはそんなことしなくていいからな!」
と良く小さい頃、祖父に言われた思い出があります。
親の介護は子供がして当たり前。
確かに今老人ホームに入居を検討されているおじいちゃん、おばあちゃんの時代はそうだったかもしれませんが、時代が変われば価値観も変わるもの。
「親を老人ホームに入居させる」ことは「介護の放棄」ではありません。
決して罪悪感は持たないでください。
相談事例を始めたのはこうした古い慣習に縛られて介護ストレスを抱えているご家族さまに他のご家族さまは一歩踏み出していますよ、ということを知っていただきたいからです。
そのご家族ごとにローカルルール(しきたり)はあると思います。
しかし多様化する現代社会においてルールもまた変化すべきです。
老人ホームは悪ではありません。
「罪悪感」を手放したことで家族関係が良くなったケースがあります。
今回は親御さんを老人ホームに入れることに罪悪感を感じられていた方からの相談事例をご紹介いたします。
仲の良い普通の家族
神経系難病を患う父親と変形性膝関節症を患う母親、フルタイムで働く次女さんが同居し隣接する二子玉川に暮らす長女さんが仕事の休みの時に両親の様子を見に帰ってきていました。
4人の家族仲は良く、両親の症状がまだ軽い頃は近場に日帰り旅行へ行ったり外食へでかけたりと充実した時間を過ごされていました。
母親の膝の痛みが強くなってからは、外出も減りましたが出前を取って楽しまれていました。
家族関係が一変する事件
父親の病状はゆっくりと進行していましたが、身の回りのことはまだ自分でできていたため、本人の意思もあり介護サービスは使っていませんでした。
次女さんが母親を整形外科に連れて行き、父親が留守番をしているときに事故は起きました。
トイレに行こうとしたときに、敷居につまずいて転倒してしまい動けずにいました。
二人が帰宅し、すぐに救急搬送をする事態に。大腿骨を骨折し、入院。それほど入院は長くなりませんでしたが、ADLは極端に落ち、要介護3の認定を受けました。
みんな私がやらなきゃいけないの?
次女さんは父親の退院後の生活のため、ケアマネジャーと相談し福祉用具の業者と相談し自宅内の環境を整えて退院を迎えました。
入院中一度もお見舞いに来なかった長女さんが突然やってきて、どうして父親を一人にしたのか、救急車を呼ぶまでにそんなに時間がかかったのかと責めました。
その日から、姉妹は顔を合わせるたびに言い争いが絶えなくなってしまいました。
母親は膝が痛くてあまり父親の介護に積極的に力を貸そうとしませんでしたが、他人に家に入ってほしくないと訪問介護を使うことを拒みました。週2回のデイサービスの利用以外の全ての家事と介護を次女さんが背負うことになったのです。
仕事もフルタイムからデイサービスに合わせたパートタイムに変更しました。
協力的でない母親とも口喧嘩をするようになり仲の良かった家族関係は崩壊。
次女さんは一人で全てを抱えて孤立してしまったのです。
「罪悪感」に苛まれる
次女さんは父親のことが大好きで、老人ホームに入居させることは考えていませんでした。
根底には老人ホームに入居させるなんていけないこと、という気持ちがあったのです。
親の介護は子供がするもの、親の介護をしないなんて罪なことという概念を刷り込まれていたのです。
介護力の見込めない母親と姉との関係悪化で孤立が深まる中、フルタイムの仕事を諦め父親の介護と母親の通院付き添いと家事。
親を老人ホームに入居させることの罪悪感からすべてを抱えて頑張っていましたが、こころも体も限界に近く、軽いうつ状態になって初めて老人ホームの入居を考え始めました。
「共倒れ」になる前に
ここまで来てようやく誰かに相談してみようと思った次女さん。そんな時に弊社の無料相談にお問合せが入り、私が相談員として担当することとなりました。
最初に私に入居相談をしたときは、情緒不安定な状態で泣きながら今までのことを話してくれました。
現状の整理をしながら、今後どうしていきたいのか、どのような選択肢があるのか、どの選択肢がベストなのか次女さんのペースで一緒に考えていきました。
次女さま「仲の良かった家族関係を取り戻したい」
その未来像が浮かんだ時、長年刷り込まれたメンタルブロックは外れました。
「老人ホームに入居してもらおう」
その気持ちになってから、具体的な要望が出てきました。
◆必須条件
・多少お金がかかっても、父親を大切に面倒をみてくれる老人ホーム
・膝の痛い母親のことを考えて近場がいい
・いつでも会いに行けるよう面会制限がないところ
必須条件を頂き条件に合致する老人ホームの選別を開始しました。
いくつかの候補物件が出てきたところでご家族さまにご連絡し、見学を希望される施設を頂きました。
慎重に見学を重ねるご家族さまに対して数回ほど施設候補をご提案しました。
ご家族さまは最終的にある介護付き有料老人ホームへのご入居を決めました。
決定の理由は上記の要望を満たしていたこと、そこで働くスタッフの接遇が良かったこと、イベントが盛りだくさんであることでした。
二子玉川の老人ホームに入居して良かった
次女さんだけでなく、母親と長女さんも提案した二子玉川の老人ホームを一緒に見学してもらい、全員に「ここなら」と納得してもらったことで長女さんからの干渉もなくなり、3人の喧嘩がなくなりました。
独りで背負っていた父親の介護から解放され、自分の時間を自由に使えるようになったことも加わり、次女さんの情緒も安定し笑顔もふえてきたそうです。
3人で面会に行った時に、父親と4人で以前のように笑顔で話せることが何よりも嬉しいとおっしゃっていました。
親を老人ホームに入居させることは、介護の放棄でも子供の罪でもありません。介護が必要な家族とご自分がより良く生活していくための方法であると考える事も大切なのです。
在宅介護では介護される側だけがクローズアップされがちですが、介護される側の時間は介護する側の時間とイコールなのです。
介護する側は24時間休まる時間がありません。
いつ、呼ばれるか分からない状態で生活を続けることは大変なストレスとなります。
プロとして資格を持ち、日々更新される介護技術や理論を学んでいる介護士でさえ夜勤では疲れ切ってしまいます。
そして介護士になりたいと思う方は減り続けています。
ついに就職する人数よりも退職する人数のほうが多くなってしまう事態になってしまいました。(※2024年現在)
在宅介護を行っているご家族さまで、これ以上はムリかもしれない、と感じたらそこが在宅介護の限界です。
そこから先は頑張らずに、どうすれば生活が安定するかを考えましょう。
在宅介護におけるカウンセリングの経験から、一つアドバイスを書いておきます。
同居で介護している方が思ったことが在宅介護のホントの状況です。
介護を回りで見ているだけの方の意見は話半分で受け流してください、まともに取り合わないでください。
高齢者を目の前にして愚直に介助をやってきた人にしか分からない限界点があるのです。それが本当の在宅介護の限界なのです。
在宅介護から老人ホーム入居を検討されている方へ
現在、同居により在宅介護を行っているご家族さまで老人ホームへのご入居を検討されている方向けに無料相談を行っております。
入居相談員は全員、介護士として資格を持っております。
また、老人ホームで介護として働いてきた経験と実績を持っており介護業界におけるウラも表も全て知り尽くしています。
だからこそ、精度の高いご提案ができると自負しております。
当社では単に入居先の施設をご提案するだけではなく、ご入居希望者さまのADLやアセスメントをしっかり取ることで最善な施設のご提案を心がけております。
また、首都圏であれば見学時に同行も行っております。
当社におけるご入居相談では以下をアドバイス及びサポートしております。
・老人ホームのご紹介
・施設選びのためのアセスメント
・見学日程の調整と同行
・見学時のポイントレクチャー
・最新の身体介護技術のレクチャー
・契約書類など書類関係のサポート
・その他、ご入居に係わるサポート業務
ご相談いただいた後に在宅介護を続けられる決断をされたり、ご提案した施設にご入居頂けなくても違約金などが発生することはありません。
また、成功報酬などを頂くこともございません。
ご利用は全て無料であり、いかなる場合においても当社から金銭のご請求はありません。
完全無料でご利用いただけます。
これから老人ホームを探そうとしているご家族さまは一度、当社の無料相談をご利用いただければ幸いです。
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