※相談事例は全てご相談者さまの了承を得て記事化しております。
ADLの低下で介護付きの施設に移りたい
経堂にお住いのご家族さまからご相談を頂きました。
現在、世田谷区のとあるサ高住(サービス付き)にご入居されているお母さまの転居に関するご相談でした。
ご自宅から車で30分程度の施設でお住いのお母さまですが最近になってADLが低下したため外部の介護サービスを利用していますが費用やサービスを含めて合っていないと思うので施設を転居したいとのご相談でした。
早速、日時を取り決めてヒアリングを行いました。そこで出てきた内容をまとめました。
・3年前に入居したときは自立だったので一般型のサ高住に入居したがADLの低下により介護が必要になってきたので適合する施設に転居したい
・転居に合わせて費用などの見直しに合わせて改めて予算を算出したい
・いろんな形態の施設があるがどれが適切なのか教えてもらいたい
現在、お母さまのADLがこちらになります。
食事:普通食(通常食)
歩行:歩行器
排泄:一部介助
更衣:一部介助
義歯:上義歯
認知症:無し
3年前は全て自立でしたが最近、排泄や更衣が難しくなってきており介助が日常的に必要になってきたとのことでした。
お母さまの自由度などを考慮して現在のサ高住を選択されたのですが介護が必要になってきたため一般型ではなく外部の介護サービスではない介護施設への転居を望まれていました。
サ高住でも介護型などであれば24時間介護スタッフが常駐し看護師も日中常駐するなど介護サービスを受けられることはご説明したのですが、今の施設ではなく新しいところを探してほしいということでした。
現在の施設に不信感を持たれている
相談員としてなぜ現在の施設から転居を希望されているのかについては気になるところです。
そこで転居の理由について深堀りすることにしました。
するとご家族さまからいくつかの理由をいただくことができました。
・現在の施設の対応に納得がいっていない
・必要なサービスをオプション形式のように選択する方式を好まない
・より経堂に近い施設に転居したい
・外部の介護事業者と契約するような形態を好まない
大きく分けると4項目となるのですが実際には1番目の施設の対応に不信感を覚えたことが転居の最大理由でした。
但しこの点については記事化する上で伏せてもらいたいというご家族さまの意向があるため今回の記事で詳細を書くことは控えます。
現在の状況のヒアリングができたので検討される施設に関する必須条件、充分条件についてヒアリングを行います。
◆必須条件
・ご自宅のある経堂に近いほど良いが公共の交通機関又は自転車などで40分圏内
・看取りまでお願いできる施設
・一時入居金は200万円以下
・月額利用料は23万円以下 ※ただしおむつ代や車いす、ベッドレンタル費などは別計算で良い
・外部の介護事業所ではなく施設で雇用している介護士がいること
・すぐに入居できること
◆充分条件
・特別養護老人ホーム(特養)があれば特別養護老人ホーム(特養)が好ましい
・介護スタッフの教育に力を入れている施設
条件が見えてきましたので施設の選別に取り掛かります。
経堂の近くにある老人ホーム探し
リストアップに際しご家族さまからサ高住(介護型)については検討するつもりはないので排除してください、との意向を頂いておりました。
そのためリストアップは住宅型有料老人ホームか介護付き有料老人ホームになります。
特養についても調べてみたのですが経堂近辺の特養は空き待ちになってしまっているため今回の必須条件である「すぐに入居できること」の要件を満たしていないためリストアップ対象から外しました。
経堂は世田谷区でも人口が多い町の1つで近辺にはたくさんの老人ホームが存在します。
条件に合う施設はすぐにみつかりました。
ある程度の施設をピックアップしたら今度はその施設に関する情報を入手します。
この作業が当社で紹介を行う上で一番大切な作業でもあります。
いろんな角度からピックアップした施設の現状を調べていきます。
すると5施設程、ご家族さまにご提案できると判断できた施設がありました。
早速リストを印刷してご家族さまとの打ち合わせを行います。
本当に大切なことを理解した老人ホーム提案とは
それぞれの施設について料金面、サービス、把握している施設の情報などを踏まえてご説明いたしました。
するとその中から2施設について見学依頼をいただけました。
各施設に対して見学依頼を出し日程調整を行います。
A施設:介護付き有料老人ホーム
・経堂駅から交通機関を使って30分圏内
・キャンペーン中につき一時入居金が必須条件内 ・スタッフの教育に力を入れており「さん」付けはNG、下の名前で呼ぶこともNGというスタンス
・ベテランスタッフが40%、新人スタッフ40%、契約スタッフ20%の従業員比率
・スタッフの定着率が良い
B施設:介護付き有料老人ホーム
・経堂駅から交通機関を使って40分圏内。自転車であれば30分圏内
・一時入居金0円のプランがあり入居の敷居が低い ・機能訓練指導員による個別リハビリテーションを実施している
・アクティビティに力を入れている
・スタッフ間の仲が良く連帯感がある
・食事に力を入れている
見学前にご家族さまには見学の心得をアドバイスいたしました。
見学で見るべきポイントは施設の新しさやバリアフリーなどのハード面はもちろんの事、スタッフの仕事ぶりや言葉遣いなど見るべきところがあります。
※詳しくは老人ホームの選び方にてご説明しております。
見学が終わりご自宅にて見学後の打ち合わせをするお時間をいただきました。
そこでご家族さまと見学した施設について率直な意見を交わします。
ご家族さまから出てきたご意見などをまとめました。
A施設:
「スタッフの言葉使いや立ち振る舞いは確かに教育されているという感じがしました。でもスタッフの一人が〇〇さーん!と呼んでいるなど徹底はされていないのかなと感じました」
「ベテランスタッフがてきぱきと動いていて気持ちがよかったです。また、新人さんと思われるスタッフさんも丁寧に応対しているのがわかりました」
「B施設に比べると施設が古いのかなと感じました」
「スタッフさん同士が仲良しなんだろうなって思える場面がいくつかありました」
B施設:
「食事を見せてもらうことが出来たのが良かったです。確かにおいしそうでした」
「お風呂がとてもきれいでした」
「アクティビティが見れなかったのが残念です。口頭で言われても想像がつきません」
「スタッフさんと入居している方が仲良さそうに話しているのが好印象でした」
どちらの施設においてもおおむね好意的な回答がそろいました。
今回の提案において施設で働く介護スタッフについて事前調査をしていました。
当社が老人ホーム選びでみていること
世田谷区には新規の施設はたくさんあります。
そして最新のマシンを導入している施設もたくさんあります。
ただ万年的に人手不足な施設も多いのです。
ご提案はしませんでしたがある施設は系列の他施設からのヘルプ要員に手伝ってもらうことによってなんとか回っている施設もありました。
そのような施設ではスタッフによって介護レベルが異なってしまうだけではなく、施設全体を通して雰囲気が変わってしまいます。
毎日を施設内で過ごすご入居者にとって毎月違うスタッフが入れ替わり立ち代わりする状況は好ましくありません。
もちろんいろんな人が来ることを楽しみにしているご入居者もいますが介護度が高く排泄や入浴などが全部介助になるようなご入居者にとって、スタッフが入れ替わりするような状態は羞恥心だけではなく人疲れしてしまうのです。
今回の施設選びではまた、以下の点にも気を配りました。
スタッフ同士の連帯感と定着率
スタッフの定着率は仕事の厳しさだけではありません。そこで働くスタッフの力関係により大きく左右されます。
例えばベテランスタッフが大きな力を持っている施設などではスタッフの定着率が下がってしまうことがあります。
これはベテランスタッフが新人スタッフに対して自分の考える介護テクニックを強要するなどする行為がパワハラギリギリで新人スタッフがついてゆけず離脱してしまったりします。
こんな事例がありました。
その施設では2人のベテランスタッフがいました。どちらも仲が悪いわけではありませんが介護方法について強い持論を持っています。
それはご入居者への投薬などに表れていました。
ベテランスタッフA氏とB氏で投薬方法に違いがあったのです。
お互いに投薬方法について持論があるため年次の低いスタッフに対してお互いのやり方を強要していたのです。
新人スタッフはA氏とB氏の出勤に合わせて投薬方法をお互いのやり方に合わせていたのです。
それがおかしいと感じたスタッフもいましたがベテランスタッフに意見することはできません。
従って違和感を持つスタッフは辞めていきます。
どちらのベテランスタッフにおいても投薬方法に間違いはありません。
しかし意見が言えないような無言の圧力を出してしまっているため新人が育たないのです。
そのような施設は結果的に万年人手不足になってしまい施設としての質を下げてしまうリスクが上がります。
定着率と連帯感は密接な関係があります。
ベテランスタッフが強い力を持っている施設では良い意味で連帯感は生まれません。
最終的にはスタッフ同士がいがみ合うようなことにつながってしまうこともあるのです。
そのような内情を調べることも当社が紹介会社としてサービスを提供する上で当然のことだと思っています。
今回見学した2施設はどちらもベテランスタッフが必要以上の力を持たず周りのスタッフと同調しながら施設全体を盛り上げるような存在であることを事前の調査で知っていました。
近くの老人ホームに転居
見学から数日後、ご家族さまからご連絡をいただきました。
ご家族さまは最終的にA施設を選択されました。
その理由は、キャンペーン中で一時入居金が予算内であったこと、でした。
本来であればかなりの金額を支払わなければ入ることが出来ない施設でしたが空室が複数部屋あり入居率を埋めるためにキャンペーンを行っていたことが決定の理由でした。
また、スタッフ同士の距離感がB施設よりも自然に思えたことも理由となっていました。
早速、施設に連絡をし入居手続きに取り掛かりました。
入居手続きはスムーズに運びました。
同時に現在入居しているサ高住の退去手続きも行い転居に関する手続きを一通り完了することができました。
転居の当日、新しい施設前でご家族さま、入居者さまに挨拶を行いました。
入居後、1か月ほどしてご家族さまからお手紙をいただきました。
当社がご提案した老人ホームについて不満は無く、スタッフについてもとてもよくしてくれているので助かっている、ということが書かれていました。
お手紙をいただき不満が無いことがわかり今回の紹介ケースをクローズいたしました。
経堂に限らず、転居などを考えている皆さまにおかれまして無料相談にてアドバイスを行っております。
当社の無料相談のおやくそく
【1】ご相談は完全無料で費用が発生することはございません。
【2】ご紹介した老人ホームにご入居を決定されても成功報酬や紹介費などを頂くこともございません。
【3】ご紹介した老人ホームにご入居頂かなくとも費用が発生することもありません。
【4】過度な営業行為などは一切おこないません。
ご利用に際して費用が掛かることはございません。
完全無料で何度でもご利用いただけます。
Comments