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【金沢文庫】老人ホーム入居を拒否していたお母さまが笑顔で入居した方法とは

【金沢文庫】老人ホーム入居を拒否していたお母さまが笑顔で入居した方法とは

※相談事例は全てご相談者さまの了承を得て記事化しております。


金沢文庫の距離が課題


当社の無料相談フォームにご相談が入りました。

ご相談は次男さまからです。



現在、79歳になるお母さまは自立しており金沢文庫で独居生活をされています。

1年ほど前に転倒による骨折で足腰が弱ってしまい介護老人保健施設(老健)に1年ほどおりリハビリを続けていました。



そのまま老人ホームへのご入居も検討されたのですがお母さまが断固拒否されたため、リハビリによりある程度の自立歩行ができるようになった段階でご実家に戻られました。



しばらくは次男さまが土日の仕事休みにお母さまのご様子を伺いに来ていたのですが、足や手、顔などに打撲と思われる跡があることを発見しお母さまに訊いてみると、転倒が原因であることが分かりました。



次男さまはお母さまの足腰が弱っていることから見守りが必要であると判断され、週に3回の訪問介護サービスをお願いすることにしました。



お母さまは認知症を発症してはおりませんが、忘れやすくなっていることも心配の種であったそうです。



一番の問題点は次男さまが世田谷区の豪徳寺にお住まいであることでした。

お母さまに何かあり訪問介護士から転倒と思われる跡が確認されても駆けつけるまでに1時間以上かかります。



このままでは一大事に駆けつけることが出来ないことを危惧されていました。

ご長男は現在、大阪に住居を構えておりすぐに駆け付けることはできません。



ご兄弟が共にお母さまの住む金沢文庫から遠すぎることから安全のために老人ホームへの入居を勧めていました。



ところがお母さまは施設への入居に対して拒否のスタンスを崩しませんでした。


訪問介護士からは歩行が不安定であり見守り時間以外で転倒していることが多くなってきたので対策をしたほうが良い、とのアドバイスをもらっていました。



次男さまは老人ホームへの入居を急ぐことにしました。

お父さまは老人ホームに入らずに他界されているため施設利用の経験がなく、当社の無料相談にご連絡をされました。



老健でのたらいまわし


ご相談を頂き当社の渋谷相談窓口にてヒアリングを行いました。

お母さまがなぜ頑なに老人ホームへの入居を嫌がるのかがポイントになると思いました。



そこで次男さまに何か心当たりはあるかお尋ねしました。

すると、老健で生活をされていた時にお母さまから聞いたお話をされました。



お母さまは老健で3か月が経過すると別の老健に移動するといった転居を繰り返していることに対して不満を述べていました。



なぜこの施設でリハビリができないのかといったことを常に次男さまに言われていたのです。



やっと仲良くなったヘルパーさんと別れなければならないことに不満を持っていたのです。



これは介護の問題となりますが老健は新規の利用者さまについて国から加算をもらうことが出来ます。


しかし加算は3か月で切れてしまいます。

すると提携している老健などに利用者さまを移動させたりします。



代わりに他の老健から同じように加算が切れた利用者さまを受け入れることで加算を取るようなやり方があります。



利用者さまにとってメリットはありませんが、売り上げを確保するため、この流れが常態化している老健なども存在します。

※すべての老健がそうではありません。誤解なきようお願いいたします。


もしかすると、このような転居転居がお母さまの不信感を与える原因かもしれない、と次男さまは仰いました。



ショートステイを使って施設に慣れていただく


訪問介護士のアドバイスを受けて次男さまはお母さまの老人ホーム入居を急いでいました。



問題となるのはお母さまが施設に対して持たれている不信感をどのようにして払拭するかとなります。



今回のご相談を受けてショートステイを使い徐々に施設に慣れていただく計画を立てました。



何度かショートステイを使っていただきお母さまが施設に慣れてきたころ合いを見て本入居に移行するながれです。



お母さまの現在のADLを伺いました。



【お母さま:79歳】

食事:普通食(通常食)

歩行:自立

排泄:自立

更衣:自立

義歯:ナシ

認知症:ナシ

介護度:要支援1



歩行については自立ですが実際には見守りができない時に転倒していることから、自立とは言え注意をしなければなりません。



排泄や更衣、食事などについては全く問題がありません。



訪問介護士の連絡先を伺いより詳細な情報を頂きたかったので担当介護士に連絡を取りました。



すると、転倒頻度は分からないが原因不明のあざなどについては2週間に一度程度で発見していることが分かりました。



また、食事については自炊するのが面倒になっており訪問日以外はスーパーなどでお惣菜を買っていることもわかりました。



揚げ物が好きなお母さまなのでご自身でお惣菜を買われるときは揚げ物に偏っていることもわかりました。



スーパーに行くのが面倒な時はおせんべいやスナック菓子などで過ごしているようだ、との情報も頂きました。



年齢が上がってきているため、栄養面で偏りが出ているのは好ましくありません。



お母さまは認知症を発症しておりませんのでお母さまに会ってお話を伺うことが出来ないかご相談すると、次男さまに段取りをつけていただけました。



お母さまがお住いの金沢文庫のご実家までヒアリングに伺いました。

そこで、施設に対する不満などを伺うことが出来ました。



お母さまは老人ホームへの入居については拒否をしていないのですが、せっかくお友達が出来てきたのに転居となってしまい、一から介護職員さんやご利用者さんと関係値を作るのが面倒だと思われていました。



そこで、いきなり老人ホームに入るのではなくショートステイというサービスを使ってお母さまの気に入った施設が見つかったら入居するのはどうでしょうか?とご提案しました。



少し考えていたお母さまですが、ご自身が転倒していることでご家族さまや訪問介護士に迷惑が掛かっていることは申し訳ないと感じていた、と仰いました。



お試しなどがあるのであれば試してみたいというお言葉を頂けましたので計画を実行することにしました。



お母さまが施設に対して希望されていることを伺うと、ご自身と同じような高齢者が多い施設が良いということでした。


また、出来れば入浴については女性の介護士にしてもらいたいとの希望もいただけました。



尚、施設の場所は次男さまの近くが良いということでしたので世田谷区となりました。



次男さまにご連絡をし老人ホームに関する必須条件や充分条件を伺いました。



◆必須条件

・一時入居金:600万円

・月額利用料:30万円以内

・看取り対応

・世田谷区内

・入浴の同性介助


◆充分条件

・費用内で可能ならば部屋にお風呂がついていること



最近は内風呂(居室内にお風呂がついている)のある居室をウリにしている老人ホームも多くなってきているので優先的に探すようにしました。



お試しショートステイを使うことを考えると施設は介護付き有料老人ホームとなります。

※サ高住でもお試しをしていることがありますが一般的ではないため割愛しました。



また、住み替えをしないことがお母さまにとって大事なことになりますのでADL変化によって住み替えのリスクが発生するサ高住や住宅型有料老人ホームは今回のケースでは排除しました。



お母さまと同じような方が多いという点を考えると、ADLや認知症レベルでフロア分けしている施設を探すことが好ましいと考えました。



世田谷区は老人ホームが都内23区内で一番多いと言われているエリアとなりますので選択肢に困ることはありません。



ただ、マイナス点として神奈川県の金沢文庫に比べて費用が高い点が挙げられます。



また、お母さまはご自宅で転倒していることから居室のお風呂についても介護士が見守りをする可能性が高いと思われます。



その点から同性介助が出来る施設を探す必要があります。

同性介助を確約するとなると施設側は難色を示す可能性がありますが介護職員の男女比率などもあるため、丁寧に探していくことが必要となります。



施設見学を行う


多くの施設が候補となりました。その中からお母さまが希望されている同性介助を実現できる施設についての調査を開始しました。



当初の予定通りほとんどの施設が同性介助の確約を明文化することには懸念を示しました。



ただいくつかの施設については書面化は避けたいが、これまで同性介助希望のご入居者さまに対しては、お風呂のスケジュールを調整するなどして実現している柔軟対応の施設がありましたのでリストをまとめました。



お母さまと次男さまにリストを持参しご説明すると3つの施設で見学依頼を頂くことが出来ました。



見学依頼書を出し見学日を確定します。


当日はお母さまと次男さまが見学に来られました。



お母さまは見学中、ご入居者さまをよく見られているなと感じました。

次男さまも介護職員の仕事ぶりなどを観察されているのが横で見ていてわかりました。



お母さまは食事についても気になされていたので相談員として厨房を確認することも忘れません。



メニュー表を見せていただくこともできました。



見学が終了し見学の感想を頂くお時間をもらうことが出来ました。



見学した老人ホームについて以下のような感想を持たれていました。



A施設:介護付き有料老人ホーム

お母さま「キレイなお部屋だしお風呂もキレイ。私と同じような人が多い感じがしました。」



次男さま「ここは介護が必要になったらケアはしてもらえるんでしょうか。」



B施設:介護付き有料老人ホーム

お母さま「ホテルみたいですね。でも食堂にいらした方は皆さん車いすだったり、認知症だったりですね。私と同じような方はいらっしゃるのでしょうか。」



次男さま「すごいですね。これであの料金なら安いと思いました。ただ母が言うように認知症の方や車いすの方が多いのが気になりました。」



C施設:介護付き有料老人ホーム

お母さま「お部屋が広いですね。ゆったりできそうです。大きな建物ですからたくさんの人が住んでるんでしょうね。」



次男さま「駅からかなり遠いですね。母が買物とか行くときはバスになるのですか?それとも施設の車などで送り迎えしてくれるのでしょうか。」



今回はショートステイで試してお母さまがリラックスして過ごせる施設を見つけることがポイントとなります。

その点を踏まえて考えてみてください、とお伝えしました。



1週間ほどして次男さまからお電話を頂き、A施設とB施設についてショートステイを試してみたいとのお話を頂けました。



続けて日程を組むのは得策ではないと考え、A施設のショートステイが終わった後、2週間の時間をあけてB施設のショートステイではいかがでしょうか、とご提案したところ快諾いただけました。



施設に連絡をするとどちらの施設からも希望日程について了承を頂けましたのでショートステイが確定しました。



お母さまと次男さまにはショートステイ中に必要なものなどをリストにしてお渡ししています。



尚、どちらの施設も居室にお風呂が付いていますがお母さまの現状から、お風呂の利用については同性の介護士による見守り必須となっています。



ショートステイの結果報告


2つの施設でショートステイを試していただきました。



お母さまのご意見がとても大切になります。



お母さまは以下のような感想を持たれていました。



A施設:介護付き有料老人ホーム

お母さま「みなさんいろんなところから来ているんですね。お友達とまではいかないけどお話できる人が出来ましたよ。自分の都合でお風呂に入れないのはちょっと残念だけど転んじゃうから仕方ないわね。」



B施設:介護付き有料老人ホーム

お母さま「施設が大きいので散歩するだけでも大変でした。食堂に集まっているのは認知症の方みたい。あそこにいても面白くはないけど、レクリエーションというのは面白かったですよ。」



お母さまの感触は悪くありませんでした。

1週間ほどして次男さまからお電話を頂き、お母さまがC施設についても見てみたいのでショートステイの予約を取れませんか、とのご相談をいただきました。



施設長に連絡をするとすぐには無理だが退居される方がいるので1週間ほど時間をもらえればご用意可能です、との回答を頂けましたので次男さまに電話でお伝えしました。



C施設のショートステイが終わりお母さまに感想を伺いました。



C施設:介護付き有料老人ホーム

お母さま「人がたくさんいすぎて疲れちゃった。お部屋が広い印象があったんだけど。うーん、ここはやめときます。」



とのことでした。



お母さまと次男さまに一度のショートステイで決める必要は無いので気に入ったところがあればまた利用してみてはいかがですか?とお伝えすると、A施設についてもう一度ショートステイを試してみたいとのご依頼をいただけました。



A施設に対して2回目のショートステイの依頼を行い、日程を調整します。



1週間ほどのショートステイを終え、感想を伺います。



お母さま「前回泊った時にお話しした方が私のことを覚えていたの。一緒にお食事をしたりして楽しかったわ。ここなら入ってもいいわよ。」



と、好意的なお言葉を頂くことが出来ました。



次男さまはお母さまがショートステイで施設慣れしたことを喜んでおられました。

出来れば本入居の手続きを取りたいと仰りましたが気になることがありましたのでお母さまに確認をしました。



すると、



お母さま「ここで生活するのは良いのだけれども例えば私がオムツになったりしたときに他の施設に移るとかになるのなら入りたくないです。」



と本音を話していただけました。

老健での経験があるので予想はしていました。



ご紹介したA施設は介護型でもあるため、身体介助が必要になっても同じ施設内で対応が可能でした。



また看取り可となりますので最期まで同じ施設で生活することが出来ることをお伝えしました。



お母さまも次男さまも納得されましたので本入居の手続きに取り掛かりました。



お母さまがお住いの金沢文庫のお住いは処分せず、リフォームをして賃貸として貸し出すこととなりました。



この点については当社が提携している不動産会社に連絡をして橋渡しをしました。

次男さまと不動産会社の間で詳細を詰めることになります。



ご入居後のご様子


お母さまがご入居してから1か月ほど経過したころにご様子伺いのお電話をしました。



次男さまからお母さまが元気に暮らしていることが伝えられ、食事に満足されていることが報告されました。



お風呂については変わらずご自身の自由にならない点が不満ではあるようですが、見守りをしてくれる介護職員さん達が良い人なので気にならないということでした。



次男さまは月に1回程度面会に行かれると仰っていましたが、お母さまから必要なものがあるときは土日の休みを使って車で会いに行かれていました。



気になる転倒ですが、バリアフリーなので歩行に若干の不安があるもののこれまでに一度も転倒事故は発生していないこともわかりました。



お母さまの転倒はご自宅がバリアフリー対応していなかったことが原因なのかもしれません。



大きなトラブルもなく、帰宅願望なども無いため次男さまのご報告を受けて今回のケースをクローズとしました。



独居の高齢者さまのご実家が遠く、ご家族さまがすぐに駆け付けることが出来ない事の不安から老人ホームへの入居を検討されるケースは、過去も現在も変わらず一定のご相談があります。



当社では、老人ホームへのご入居を拒否されるケースについてカウンセリングでお気持ちを伺いながらゆっくりとすすめることもございます。



ご本人さまやご家族さまとお話をしながら施設選びを行っております。

老人ホームへのご入居については以下より相談窓口にご連絡可能です。


尚、いかなる場合においても費用が発生することはございません。

お気軽にご連絡いただければ幸いです。



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