【旗の台】老人ホーム選びで失敗したご家族さまがやっていたこと
- 高橋 孝幸
- 2023年6月10日
- 読了時間: 10分
更新日:2024年1月15日

※相談事例は全てご相談者さまの了承を得て記事化しております。
旗の台から老人ホームのご入居相談
失敗してしまった老人ホーム選びについてご説明いたします。
当社の無料相談事例を読まれたご家族さまからご連絡をいただいたのがきっかけでした。
無料相談のご予約を受け旗の台で対面にて面談いたしました。
◆ご相談内容要約◆
・今いる老人ホームがあまり良くないので転居したいがもう失敗したくないのでアドバイスをもらいたい
・パンフレットに書かれていることと実際があまりにも違い過ぎているのでこれ以上、母をこの施設においておけない
・新しい老人ホームは旗の台周辺にある所で月額費用が今の施設とあまり変わらないところを希望
・自分なりにしっかりと調べたのになんで失敗してしまったのか理由を知りたい
ご家族さまがご自身で選んだ老人ホームが失敗とハッキリ言うケースはあまり多くありません。
失敗と思われる理由の多くは、施設側の対応が大いに不満であることがほとんどです。
施設に何度言っても改善されなかったり、施設側の反応がご家族さまにとって納得がいかないものであったりと様々です。
今回のケースについても同様に、ご家族さまは施設側に対応の改善を何度も指摘したそうです。
しかし結果として施設側の対応はご家族さまを満足させることが出来ず、転居という行動に至ってしまったのです。
相談員としてなぜ失敗してしまったのか知りたい、というご家族さまの想いを理解し、説明することから相談をスタートしました。
旗の台で老人ホーム探しをしたご家族がしたこと
ご家族さまはインターネットを使って老人ホーム選びを行っていました。
大変に几帳面な方で検索エンジンでどのように調べたのかを記録されていました。
これは参考になるのでご家族さまの了承を得て検索ワードを記載します。
◆老人ホーム選びで入力した検索ワード◆
旗の台老人ホーム
旗の台高齢者施設
旗の台介護施設
旗の台シニアホーム
旗の台老人介護
旗の台老人福祉施設
旗の台高齢者住宅
旗の台高齢者サービス
旗の台老人ホーム費用
旗の台老人ホーム入居条件
はじめて老人ホーム選びをするご家族さまであればどなたでも上記のようなワードを入れるのではないでしょうか。
検索自体に問題はありません。検索結果から出てくる各サイトとその情報の拾い方が今回の問題点です。
ご家族さまは、検索結果の上位5位くらいまでのサイトしか見ていませんでした。
それは、上位にくるほど見ている人が多く、評判が良いサイトだと思っていたからです。
実際に上記のワードで検索していただければわかると思いますが、どのワードで検索しても上位に表示されるのは同じサイトだけです。
つまり10個のワードを検索しても実際には5サイトほどしか見ることが出来ていないのです。
今回のケースであれば、大手が運営する介護付き有料老人ホームと、老人ホーム紹介会社と紹介サイトしか出てこないのです。
この中から選ぶとなると少し情報不足と言わざるを得ません。
ご家族さまはその中から紹介会社が運営するサイトに問い合わせを出していました。
紹介会社から連絡が入り、施設のパンフレットが送付されその中から気になる施設を選びました。
すると、選んだ施設への見学依頼の連絡が入ったので気になる施設を2施設程見学されたそうです。
見学では施設が自慢としていたアクティビティを見ることはできず、デモ用の居室を見ただけでした、時間にすると15分程度だったそうです。
見学が終わると営業担当者から、今ご入居すると一時入居金が半額になります、と言われその場で入居を決定してしまったそうです。
ちなみに見学は入居する予定のお母さまをデイサービスに預けてご家族さまだけで行かれたそうです。
お話を伺って失敗してしまった理由がいくつか見えてきました。
老人ホーム選びが失敗してしまった理由
ご家族さまが老人ホーム選びで足りなかったところを書き出してみました。
①インターネットの検索で収集した情報が偏っていた
②施設選びをパンフレットだけに依存してしまった
③見学で見るべきところをしっかりと洗い出せていなかった
④営業トークに乗っかってしまいしっかりと比較検討をしなかった
⑤入居するお母さまと一緒に行かなかった
①検索はとても便利な機能ですがSEOと呼ばれる検索エンジン対策をすることでサイトを上位に表示させるITテクニックがあります。
必ずしもたくさんの人が見ているサイトが上位に表示されるということではないのです。
ネットで検索する場合は最低でも検索結果30位あたりまでサイトを見ていく必要があると当社では考えています。
②施設のパンフレットに限らず宣伝用のパンフレットは良いことばかりしか書いていません。
全て偽りとは言いませんが、大仰に書かれているパンフレットなども存在しますのでパンフレットに書かれていることを鵜呑みにせず、見学でしっかりと現実を確認することが何よりも大切です。
③はじめての老人ホーム選びにおいて何よりも難しいのが「見学の時に何をみるのか」ということです。
施設の綺麗さや最新の設備が備わっている、などを見るだけではないのです。
見学で大切なのは、そこで働いているスタッフの仕事ぶりや他のご入居者の雰囲気と洋服、そしてトイレやお風呂などの清潔さとニオイです。
別の記事で相談員が見学時に確認していることをまとめていますので気になる方は、新百合ヶ丘の記事をご確認ください。
④介護に限らず営業マンが説明する時は良いことしか言いません。それを全て真に受けてしまうのは得策ではありません。
その場で「今、結論を出してもらえれば〇〇円お安くします」というようなトークには細心の注意を払ってください。
どんなに魅力的な言葉を言われても、即決はせず家に持ち帰り振り返る時間を持ってください。
⑤施設に入る方が見学に同行しなかったことはとても残念です。
今回のケースにおいて、お母さまは軽い認知症を患っておりますが日常会話は可能ですし、杖歩行で歩くことが出来ました。
ただ最近になって転倒が多くなってきたため老人ホームで安全に過ごしてもらいたいという想いがありました。
そのような状態であれば、見学に同行して感想を聞くことが何よりも大事だったのです。
ご家族さまが老人ホーム選びで失敗してしまった理由を気にされていたので相談員として考えられるポイントを説明しました。
ご家族さまは静かに黙って聞いておられましたが全ての説明を聞かれた後に、失敗してしまった理由について納得されていました。
そして改めて老人ホーム選びについて相談したい、とのことでご依頼をいただくことになりました。

旗の台で老人ホーム探しをされるご家族さまの傾向
旗の台周辺での入居を検討されているご家族さまにはある一定の傾向があります。
その傾向をまとめました。
①住み慣れた旗の台周辺で施設探しをしたい
②質の高い介護サービスと医療従事者の常駐を重視
③訪問や連絡がしやすく融通が利く施設
④食事の質
⑤快適な施設環境
⑥入居者さまが同じ旗の台又はその周辺の方
⑦利用料金が安くて質の高いところ
⑧スタッフとのコミュニケーション
旗の台は都内でも古い町のひとつですから入居を検討しているご両親から代々、旗の台というご家族さまが多いのです。
この点は先に紹介した祖師谷と土地柄が似ていると言えるかもしれません。
従って施設の場所というものが必須条件となる傾向があります。
また理由の分析は終わっていませんが、医療従事者が常駐している施設を好まれる傾向があります。
※あくまでも当社での相談事例からのデータとなります。
病院が運営している施設や24時間ナースが常駐している施設などを条件として提示されることが多いのが特徴です。
ただし、本当に24時間ナースが常駐する必要があるのかはご入居者の状況によるため、利用料金が高くなってしまうメディカルホームが本当に必要なのかについてアドバイスすることもあります。
サ高住か介護付き有料老人ホームか
旗の台周辺にはかなりの数の介護施設があるため選択肢に困ることはありません。
ご家族さまに転居において重要視する条件があるか確認にすると以下が挙がってきました。
◆必須条件
・一時入居金:800万円以下※
・月額利用料:30万円以内(支払総額)
・看取り可
・自宅から車で30分圏内
◆充分条件
・できれば次女さまの自宅から30分圏内
お母さまの状態を考えると、サ高住でのご提案が良いかと思っておりましたが看取りまでとなると施設が限定されてしまいました。
距離的な問題はなんとかクリアすることが出来ることは分かっていたので月の総支払額が30万円以内で看取りまで面倒を看てもらえる老人ホームを探すことが優先でした。
お母さまは現在、布パンツを利用されていますが看取りまでと考えればこの先、リハビリパンツやオムツの着用があるかもしれません。
消耗品の利用による金額分もあらかじめ考えて費用を算出しなければなりませんでした。
早速、調べてみると介護付き有料老人ホームで業界内評判の良い施設がヒットしてきました。
その施設はスタッフ教育に力を入れていて業界経験者ではなく未経験者をあえて採用し、しっかりと教育しており業界内でも注目され始めている施設でした。
他にも古くからある老舗の介護付き有料老人ホームで評判の良い施設がありましたのでリストにまとめてご提案しました。
パンフレットを取り寄せ、業界の評判と併せてご説明したところ2軒とも見学という運びになりました。
早速、見学依頼を出し私も同行してきました。
見学前にご家族さまには当日、気にしておくべきことをお伝えしておきました。
どちらの施設も施設長が丁寧な対応で、スタッフも各人がプロフェッショナルとして仕事をしっかりとこなしていることが見てわかりました。 惰性で仕事をしていないということはとても大切なことです。
相談員としての感想ですが、正直どちらの施設も甲乙つけがたい感じでした。
今回はお母さまも一緒に見学に行かれましたが、どちらの施設でもご入居者と短い会話をされるなど楽しまれているご様子でした。
これはご入居後の生活に直結するため、とても大切なことです。
見学が終わり少し時間がありましたのでご家族さまの感想を伺ったところ、最初に行った未経験者を採用している施設が気に入っているとの回答でした。
その理由としてスタッフがご入居者と良い関係を保っていると思われたからだそうです。
3日ほどして、ご家族さまからご入居に関するご連絡をいただきました。
お母さまともお話された結果、未経験者を積極採用している施設へのご入居を希望されました。
すぐに施設長に連絡を取り、ご入居の手続きを開始しました。
ほどなくして入居日が決定しました。
当日は相談員としてお伺いしたかったのですが、別件の相談が立て込んでしまったため行くことはできませんでした。
介護付き有料老人ホーム入居後のご様子
1か月ほどしてご家族さまに入居後のご様子についてお電話したところ、お母さまはご入居後1週間ほどしてから居室にある洋服を全部出してしまい帰宅願望が強くでていたようです。
施設入居直後は帰宅願望が強く出ることがあります。
好きに外出できればこうした行動もある程度、抑えることはできるのですがお母さまの場合、杖歩行による転倒があるため自由外出は制限されていました。
ただ1か月に近くなると帰宅願望も落ち着いてきたということでした。
ご入居後のアドバイスとして、最初はできるだけ頻繁に面会に行ってください、とお伝えしました。
面会頻度を多くすることで安心感を与えると共に徐々に施設に慣れていただくという意味があるからです。
ここが今の自分の家なんだ、と認識するまでには一定の時間がかかります。
この点について、ご家族さまは1週間に1回程度、面会に行かれるだけではなく外泊を使いながら対応されるとのことでした。
帰宅願望が収まってきたということとご家族さまがしっかりとサポートされていることがわかりましたので今回のご相談をクローズといたしました。
帰宅願望については他にも記事でまとめております。
激しすぎる帰宅願望にてご確認いただけます。
旗の台やその周辺で老人ホーム選びをされているご家族さまでアドバイスなどを希望される場合は以下に相談フォームを設置しております。
ご利用についてご質問から当社の無料相談について詳細を下記いたします。
当社の無料相談のおやくそく
【1】ご相談は完全無料で費用が発生することはございません。
【2】ご紹介した老人ホームにご入居を決定されても成功報酬や紹介費などを頂くこともございません。
【3】ご紹介した老人ホームにご入居頂かなくとも費用が発生することもありません。
【4】過度な営業行為などは一切おこないません。
完全無料でご利用いただけますので、失敗しない老人ホーム探しのアドバイザー先として当社を活用いただければ幸いです。
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