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【代沢】ニオイにより同居が難しいと判断、老人ホーム探しのご相談

【代沢】ニオイにより同居が難しいと判断、老人ホーム探しのご相談

※相談事例は全てご相談者さまの了承を得て記事化しております。


家中から便臭がしてこれ以上、同居はできない


代沢にお住いのご家族さまから当社のホームページに相談が入りました。

ご家族さまは現在、91歳になるお父さまと同居されています。



同居当初にお父さまが転倒し骨折をしてしまい病院に入院。

その後、老健で3か月を過ごし帰宅後に本格的な同居がスタートしました。



お父さまはご自宅でリハビリパンツとパッドで過ごされており、娘さまが排泄のケアを行っておりました。



娘さまはお仕事をしているため、週に3日ほど訪問介護サービスを利用しながら在宅介護を続けています。


また、デイサービスを利用することで見守りがいない時間を作らないような努力をされていました。



それまでも排泄についてはご家族さまがケアすることがありましたが老健から戻ってからADLが下がってしまい排泄ミスが増えてしまいました。



お父さまは日中、お部屋でテレビを観ていることが多く徘徊などは無いのですが時折、部屋から出られてキッチンに行かれたり、ご自身でトイレに行かれたりしているそうです。



ところが老健から戻ってきてからしばらくすると、廊下やキッチン、トイレの横などで排泄をしてしまうようになってしまったのです。



認知症が進行しておりコミュニケーションはほとんど取れません。

数少ない言葉を繰り返し発する程度で意思の疎通は難しいとのことでした。



娘さまは排泄を失敗してしまうお父さまに何度かトイレの場所などを伝えますが状況は好転しなかったそうです。



それでもトイレ以外で排泄物を見つけると丁寧に掃除をしていました。



ところが2か月ほどすると家全体が便臭臭くなってきてしまったそうです。

お子さまがご自宅に戻ってきた時、ニオイについて指摘され始めて家の中がにおうことに気づかれたそうです。



これまで娘さまもご主人さまもニオイがすることは若干程度、感じておりましたがそれほどでもないと思っていたそうです。

ところがお子さまから家全体にニオイが充満していると言われ感覚がマヒしてしまっていることに気づかれたそうです。



ご主人さまも娘さまも仕事で毎日出勤しているためニオイについてなんとか対処できないかと考えられていたそうです。



そこで在宅介護をされている親戚や知人に相談をしたところ、ニオイについては介護用の消臭剤などがあるがニオイを完全に取り切ることは出来ないと言われたそうです。



ご主人さまからこのまま洋服などにニオイがしみ込んでしまうのは職場などにも影響が出てしまうため老人ホーム入居を考えてほしいと持ち掛けられたそうです。


娘さまも同じ時期に同じような考えを持たれていたため、老人ホーム探しをはじめられました。



ご家族さまは、これまでに老人ホーム探しをした経験は無く、親戚も老人ホームを使ったことが無いため何から始めればよいのかが分からず当社の無料相談にご相談にされました。



老人ホームは高い


当社に相談されるまで娘さまは老人ホームはとても高いものであると思っていたそうです。

ご主人さまも安く利用できるといったイメージで特養などの存在は知っていましたが詳しくはわかりません。



そこでインターネットを使ってご自宅のそばにある老人ホームを探すと比較サイト(施設紹介サイト)などがヒットし、たくさんの施設があることを知ったそうです。



しかし費用がバラバラであり、施設の種類もたくさんあることからどの施設を選べばよいのか、金額によりどのようなサービスの違いがあるのか全く分からずに老人ホーム探しは頓挫してしまったそうです。



また比較サイトに書かれている口コミとgoogleなどにあがっているクチコミがあまりにも異なるなど判断に迷われていました。



早速、ヒアリングのお時間をいただき二子玉川の相談室にご来訪いただきました。

そこでお父さまのADLや施設条件についてお話を伺いました。



【お父さま:91歳】

食事:普通食(通常食)

歩行:自立

排泄:一部介助

更衣:一部介助

義歯:上下義歯

認知症:アリ



ヒアリングしたところ排泄ミスが顕著になっていることから排泄については今後、介護士による一部介助もしくは全介助が好ましいと考えました。



また更衣についてもしゃがんでズボンを上げるなどの行為は実質的に難しく転倒の恐れがあることから見守りが必須であると判断しました。



お父さまのADLを伺った後、老人ホーム入居に関する必須条件と充分条件をお伺いしました。



◆必須条件

・車で45分以内、できれば世田谷区内

・一時入居金+月額利用費:家族負担ゼロで入居できること

・看取り対応可


◆充分条件

・レクリエーションが充実しているところ

・ベテランスタッフが働いているところ



代沢から車で45分であれば神奈川県、川崎あたりまで対象となります。

高津、溝の口あたりまで対象範囲として検討できるのですがご要望として世田谷区内とありますのでまずは世田谷区内で施設探しを開始いたしました。



家族負担ゼロが必須条件ですが、お父さまの年金と貯金額については公表を控えてほしいということでしたので割愛いたしますが、施設の費用については公表してもらっても構わないということでしたので以下に詳細を記載いたします。



月額利用料:25万円以下



ここで注意しなければならないのはお父さまはリハビリパンツ、パッド(一般的にいうおむつ代)をご利用されていることから介護パンツの費用が別途かかることを計算に入れて月額利用料金を算出しなければならない点です。



消耗品の予算を考えなければもう少し条件は上がります。

しかし現状、朝昼晩とリハビリパンツ、パッドを着用する費用を計算する必要があります。



次の項目で実際に介護用品がどのくらいの頻度で使われているのか、そして介護施設がどのようなタイミングで介護用品の取り換えをしているかなどについて記載します。



インターネットに書かれている予算の組み方とかなり違うことに驚かれるかもしれません。



老人ホーム利用時の介護用品の実質金額と消費概念


まずは、介護パンツの1日の利用枚数を予測し月額の費用を算出します。



リハビリパンツ:120円/1枚

日中パッド:50円/1枚

夜間パッド:80円/1枚



気を付けなければならないのはネットの価格と異なる点です。

インターネットでは上記価格よりも安く購入することが出来ます。



ここが盲点です。



リハビリパンツ、おむつ、パッドは老人ホームにとって大きな収入源でもあります。

基本的には施設購入を推奨されます。



特に大手の介護施設などは自社内で商品購入システムを持っており、介護用品の売上も収入に組み込まれています。

ご入居者さま一人当たりの介護用品支払い額から施設ごとの購入システム利用頻度から月間売上までしっかりと計算され管理されています。



ご家族さまが毎回、リハビリパンツやパッドの在庫がなくなるたびに施設に届けることも可能ですが、私が介護士時代に働いていた老人ホームで介護用品をご家族さまが都度持ってくるケースはほとんどありませんでした。



面会時に持参されていたご家族さまもいらっしゃいましたがそれで1か月の消費量を賄うことは出来ていなかったと記憶しています。



さて、本題に戻りますが1か月にかかる費用を計算します。

あくまでも暫定ですからこの限りではありませんが、介護士時代に施設で身体介護を行ってきた経験からくる利用枚数となりますので大きくズレることはないと思っています。



リハビリパンツ:1日2枚→60枚/月間×120円=7,200円

日中パッド:1日4枚→120枚/月間×50円=6,000円

夜間パッド:1日2枚→60枚/月間×80円=4,800円

合計金額仮定:18,000



この金額を見て在宅介護をされているご家族さまは「高い」と感じられる方も多いと思います。



なぜなら一般的な計算であれば介護パンツ代(おむつ代)の1か月の平均額は6,000円から9,000円と言われているからです。



なぜ倍額で介護パンツ代(おむつ代)の利用料金を算出したのかこれから説明します。



施設で購入する場合は定価購入が基本


算出のポイントは前述したように介護用品でも介護パンツ代(おむつ代)というのは施設運営社にとってとても大きな収益源になっている点です。



購入の強制は印象が良くないため、ほとんどの施設が購入は任意となります。



1か月のオムツをご家族さまが定期的に施設に持っていくことは可能ですが私が働いていた施設ではまず見たことはありませんでした。



介護パンツ代(おむつ代)などの消耗品を施設購入する場合は、定価購入となりますので1枚当たりの料金はインターネットやドラッグストアで購入するよりも高額になることを知っておいてください。



これを忘れて計算式を作るとご入居後にかかる実際の費用と差額が発生することになります。



ご利用者さまのお気持ちを考えた排泄介助


次に介護パンツ代(おむつ代)の消費枚数についても説明します。

在宅介護などの場合、時間的な制約から排泄介助数の減少や金銭的な理由などから、リハビリパンツやパッドが多少汚れていてもそのまま使い続けたりします。



パッドについても商品に書かれている吸水回数などをそのままに使われているご家族さまも多いと思います。



しかし施設ではそうは考えません。



施設で大切なことはご入居者さまがリラックスして過ごしていただけるかが重要なのです。



例えば、排泄介助時に1回分の排泄(尿)が確認できたとします。

すると老人ホームでは、その場で新しいパッドに交換します。



いくらおむつやパッドが高品質化したとしても「汚れは汚れ」だからです。

汚れたパンツをはいていることがご入居者さまの「気持ち良い」を叶えていないからです。



介護士が気づいた段階で交換することはご入居者さまのお気持ちを考えての行動だからです。



一般的に老人ホームではご入居者さまの状況にもよりますが日中で4回程度(3,4時間に一回計算)の排泄介助を行います。



夜間帯では2回程度の排泄介助を行います。

※夜間用パッドの場合1回の交換で対応している施設もあります。



そのような施設だとしても、便付着などがある場合はパッドを交換しますので平均すると1.5枚/1夜間となります。



こうした点を考慮して介護パンツ代(おむつ代)を計算しなければ予算通りにはいかないのです。



代沢に近い老人ホームへの見学と感想


こうした介護パンツ代(おむつ代)の月間予算を計算した上で施設選びを行い検討可能な老人ホームのリストを作成しました。



今回については介護付き有料老人ホームのみで選定しました。

理由はお父さまの年齢が高くなっており入居後そう遠くない時期にADLが悪化する可能性があるからです。



リスト作成を持って二子玉川の当社相談室にて2回目のお打ち合わせを行いました。

そこで娘さまご夫妻は4件の老人ホームにご興味を示されました。



いずれも代沢から車で30分圏内であることから必須条件内です。

また、費用面についても全てクリアしています。



すぐに見学依頼を取り付け1日かけて全施設を回る日程を組みました。

当日は娘さまご夫妻と相談員の3名で回ることになりました。



各施設での見学について私のメモ書きを下記します。


A施設:大型介護付き有料老人ホーム

>朝の体操を見ることが出来ました。そこでは19名のご入居者さまがカラオケマシンを使ってラジオ体操を行っていました。



B施設:中規模介護付き有料老人ホーム

>丁度、お昼時であったためレストランで食事を召し上がられているご入居者さまのご様子を見ることが出来ました。



C施設:中規模介護付き有料老人ホーム

>見学をしている時間帯にレクリエーション時間になったためレクリエーションを見ることが出来ました。当日のレクリエーションは美容でした。介護士が女性のご入居者さまにネイルを塗っていました。



D施設:大規模介護付き有料老人ホーム

>複数ある浴室を見ることが出来ました。機械浴を行っている浴室、個浴などを見ることが出来ました。また共有部にいるご入居者さまのご様子を確認することが出来ました。



全ての見学が終了した後、ご家族さまに少しお時間を頂いて感想を伺いました。


A施設:大型介護付き有料老人ホーム

「体操をしている間、見守りをしているヘルパーさんは1人なんですね。後の方は忙しそうに他の仕事をしていましたが人手不足なのでしょうか。」



B施設:中規模介護付き有料老人ホーム

「お部屋がキレイで日当たりも良く素敵でした。あんな大きなテレビと素敵な家具があるとは思いませんでした」

※モデルルームなので実際にはテレビや家具はご家族さまが用意する旨を説明しました。



C施設:中規模介護付き有料老人ホーム

「参加している方は女性しかいませんでしたが男性が参加できないようなレクリエーションもあることに驚きました。ウチは父の入居なのでここはちょっと・・・」



D施設:大規模介護付き有料老人ホーム

「廊下がとても高級な感じがしました。レストランで立ち上がろうとする女性の肩を抑えて座らせているのが気になりました。何かちょっと怖い感じがしました。あーいうものなのでしょうか?」



補足しておきますと、すべての施設でモデルルームを見ています。また、詳細な感想は載せないことを条件に記事化の承諾を頂いておりますので感想の一部となります。



感想を伺って共通していたのは、どの施設も建物がキレイでニオイもなく、居室もキレイであることなどが挙げられます。



最終的に決定された老人ホームとその理由


見学が終わり3日ほどで娘さまからご連絡をいただきました。

気になる施設があるのでもう1回、話をしたいので自宅まで来てほしい、とのことでした。



ご自宅に伺うと娘さまとご主人さまから、A施設とB施設で判断ができないので少しアドバイスをもらいたいとの事でした。



A施設についてはスタッフの数とご入居者さまのバランスが合っているのか?についてのご質問でした。

これは「人員配置基準」といわれるものです。



介護付き有料老人ホームでは契約条項に人員配置基準を記載していますからすぐに回答しました。

※豆知識ですが、大手の介護施設などの場合、予期せぬ事態により人員配置基準が契約よりも下回っている時など、他施設から介護士のヘルプを頼むなどして契約違反にならないようにしています。



B施設については、男女比についてのご質問をいただきました。

男性がほとんどいないような施設ではあまりにも可哀そうだ、と考えておられたようです。 C施設を見学されていたのでそう思われたのでしょう。

こちらはその場で施設長に確認を取り説明いたしました。



その際、補足としてどこの老人ホームも基本は女性が圧倒的に多く、男女比が1:1という施設はまず無いことをご説明いたしました。



回答が完了するとその場で娘さまからお父さまのご入居施設についてのお話をいただきました。



B施設でした。



決定理由は以下となります。



・モデルルームがお父さまの居室となるため居室イメージがしやすかった

・介護士が他の施設よりも楽しそうに働いていたと感じた

・施設長の人柄

・ここなら任せられると感じたから



意向を受けて、すぐに入居の手続きを開始いたしました。

無事に1か月後にご入居することが出来ました。



今回の点でとても大切なことは、ご家族さまから「ここなら任せられる」という発言でしょう。



老人ホームのご紹介をする上で大切なことはご家族さまが納得していること、なのです。



だからこそ見学はとても大切な情報入手の場となりますし、見学後に感想を伺ったり、補足説明をする時間を取ることが大切なのです。



相談員が強い想いで「この施設にしましょう」というのは間違っています。



最終決断をされるのはご家族さまでなければ「納得」に至らず、老人ホーム選びに失敗することになってしまうリスクが高くなってしまうからです。



最終判断に必要であると思われるあらゆる情報を集めるのが私たち相談員の務めなのです。



今回はあまり表面に出てこないような内容を掘り下げて老人ホーム探しの記事を書いています。



これは老人ホームを選ぶ方の9割以上が、「老人ホーム探しが初めて」であり、これから老人ホーム探しを始められるすべてのご家族さまやご本人さまにとって必要な情報だと考えたためです。



当ページは老人ホーム探しをしているご家族さまであれば誰でも閲覧できるページであり、ご家族さまから許可を得て記事にできる範囲だけを紡いでいるため書ききれないことも多くあります。



無料相談ではより具体的に説明しながら進めております。

老人ホーム探しに悩まれている方は以下に相談フォームを設置しておりますのでお気軽にご相談ください。

尚、ご利用についてはいかなる場合においても費用が発生することはございません。



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