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【あざみ野】パーキンソン病で朝方の転倒に対応できず老人ホーム入居相談

【あざみ野】パーキンソン病で朝方の転倒に対応できず老人ホーム入居相談

※相談事例は全てご相談者さまの了承を得て記事化しております。


パーキンソン病による転倒


当社のフリーダイヤルにご入居相談を頂きました。

青葉区のあざみ野にお住いのご家族さまからでした。



現在、同居のお母さまのパーキンソン病が進行し転倒が多くなってしまい、これ以上はお母さまに危険が伴うため老人ホーム入居のアドバイスを希望されていました。



お母さまのADLは以下となります。



【お母さま:80歳】

食事:普通食(通常食)

歩行:杖歩行

排泄:一部介助

更衣:一部介助

義歯:ナシ

認知症:アリ



パーキンソン病を発病しているお母さまですが認知症を発症し昼夜問わず徘徊が始まってしまいました(パーキンソン病認知症)。



一般的にパーキンソン病の約40%が認知症を発症すると言われており(パーキンソン病認知症)、多くは70歳以上と言われています。



認知症の特徴としてはレビー小体型認知症であり神経細胞の中にレビー小体が確認されることです。



レビー小体型認知症は虫や動物、過去の人物が見える等、幻覚を見ることが特徴で、幻聴なども症状の一つとなります。



お母さまの場合は、過去の人物が見えていると思われる発言が増えていました。



例えば、すでに亡くなっているご主人さまを駅まで迎えに行くために立ち上がったり、遠く離れて暮らしている妹さまに会いに行こうとされたりしています。



認知症を発症するまではご家族さまが立ち上がりを止めると理解していたのですが、認知症発症後は立ち上がりの危険性を伝えても5分後には立ち上がってしまうことが頻回していました。



それでも日中は娘さまがお母さまのそばにいることでなんとか転倒リスクを軽減出来ていました。



しかし、見当識障害が確認できるお母さまは夜間にパジャマから普段着に着替えて家を出ようとするようになってしまったのです。



また、お部屋や家中で転倒されていることも多く、朝起きるとお母さまの額にぶつけたと思われる跡が確認できるなど娘さまの知らないところで転倒することが多くなっていました。



頭を打つことが多いため転倒跡があるたびに病院で検査をするような日々が続いていました。



しかしそれも限界となってきたのです。



朝方の転倒が頻回、介護限界から老人ホーム選び


日中、お母さまはリビングでテレビを観るのが一般的でした。

時代劇が好きでテレビの時代劇をいくつか録りためておくのが娘さまの介護方法となっていました。



時代劇を見ている時はソファに座って静かに座っているため、1時間の時代劇を流してすぐに買い物に行かれる日々を送っていたそうです。



ところがある日の夕方、買い物から帰ってくるとお母さまが玄関で転倒して頭をおさえていました。



お母さまに話を聞くと、ご主人が帰ってきたので玄関で出迎えた、というのです。

前述しましましたがご主人さまはすでに他界しているため幻覚による転倒であることが分かりました。



リビングに戻ると好きな暴れん坊将軍が流れており時代劇でもお母さまが動いてしまったことが分かったそうです。



そしてその頃から朝方の転倒が増えてしまいました。



時間問わず夜中になるとお母さまがお部屋から出てきてリビングに座っていたり、排泄ミスした下着を洗濯室で洗っている様子が確認できるようになりました。



危ないから明日にしましょう、と伝えるとその場は理解してお部屋に戻るもすぐに出てきて洗濯室で下着を探そうとします。



娘さまが気づいた時はすでに転倒していたということも頻回しており、いつ深刻な転倒を起こすか分からない状態になっていたのです。



このままではお母さまの面倒を看ることが出来ないと判断し、老人ホームでの安全な暮らしを希望されるようになりました。



介護する側の生活


今回、老人ホームへの入居を検討されたのはもう一つ理由がありました。



娘さまはお母さまの介護に入るときに仕事を辞められておりましたが、好きな仕事であったためお母さまが老人ホームにご入居した後に再就職を考えておりました。



前職にはすでに連絡をしており、戻って来られるならお願いしたいと言われていました。



これまで育ててもらった恩もあるためできるだけお母さまに寄り添って介護を続けてきましたが認知症を発症し、会話が成立しなくなってきたことを受けて娘さまは悲しい気持ちと併せて、ご自身の生活を見つめ直していました。



在宅介護は介護する側の生活に犠牲が伴うことがあります。

それまでバリバリと働いてきたりご自身で仕事を持たれている方などは特に、ご自身の生活が介護だけになってしまうことで大きなストレスを抱えてしまうことがあります。



この傾向は20年前と比べてより顕著になっており、娘さまも認知症の発症を機に仕事に復帰したいという想いが強くなっていました。



入居相談員としてこのようなご相談は初めてではありません。



娘さまにはこれまでに私が手掛けきた多くの入居相談で同様のケースがあることをご説明いたしました。



なぜなら、このようなケースでは介護する側である娘さまが老人ホームの利用について罪悪感を持たれていることがあることを知っているからです。



娘さまの決断は介護放棄ではありません。



お母さまの転倒が深刻化してしまい在宅介護では安全を担保できない以上、老人ホームでプロによるケアを選択されるケースは首都圏を中心に増えてきています。



娘さまにそのことをご説明すると、



娘さま「私のような人が他にもいるんですね。なんか少しホッとしました。どこかで介護放棄をしているんじゃないかという罪悪感は持っていました。」



と、お話になられました。



娘さまの気持ちが固まってきたことを受けて施設選びの必須条件と充分条件を伺いました。



◆必須条件

・自宅から1時間以内の施設

・一時入居金:150万円程度

・月額利用費:20万円前後

・看取り対応可


◆充分条件

・外泊、外出が自由なところ

・レクリエーションが充実しているところ



娘さまは週に一度程度の面会や定期的にご自宅での食事会を希望されていました。

そこで、施設の立地条件がとても気になっていることが分かりました。



あざみ野は交通網がしっかりとしており電車であれば田園都市線、地下鉄ブルーラインが走っており都内、横浜どちらにも出やすい地理です。

道路も246号線などが走っており車での移動も楽です。



そして、新しく発展したエリアであることから老人ホームなど大型施設も充実していました。



対象エリアは港北区、都筑区、川崎市と考えました。



パーキンソン病認知症は進行型の病気で重症度分類が上がると車いすが必要になったりしてくること、今後お母さまの排泄ミスが頻回してくる可能性があることから施設は介護付き有料老人ホームが適切であると判断しました。

※重症度分類については過去記事でポール・ヤールの重症度分類の記事「【武蔵小杉】これ以上この施設に母をお願いできない!転居を決意されたご家族さまのご入居相談」を参照ください。



あざみ野の近くにある老人ホームの見学


調べていくとあざみ野から車、電車で1時間以内でかなりの数の介護付き有料老人ホームが見つかりました。



その中からパーキンソン病のご入居者さまをケアした施設があるか確認します。



パーキンソン病は転倒が多くなるため施設としてしっかりと対策を立てることが出来なければ見守りなども大変になります。



いくつかの施設においてパーキンソン病のご入居者さまを取り扱ったケースがあることが分かりました。



その中から2つの施設について見学依頼を頂くことが出来ました。

見学当日はお母さま、娘さまと回ることになりました。



お母さまはご自身がそこにご入居するかもしれないことを理解されてはいませんでしたが、見学時にご入居者さまとお話をされるなど楽しまれていることは分かりました。



娘さまには事前に見学の心得についてアドバイスをしております。

※見学のアドバイスについては老人ホームの選び方をご確認願います。



見学終了後、娘さまに感想をお伺いしました。その要約がこちらになります。



・初めて施設型の老人ホームを見たがキレイだという印象

・介護職員がせわしなく動いていて忙しいと思った

・Aの施設ではカラオケのレクリエーションでほとんどの人が寝ていたのが不思議だった

・Bの施設は食堂がとてもきれいだった

・どちらの施設もトイレが汚れていたり、浴室で便、尿臭がするようなことはなかった

・Aの施設の職員が押す車いすが早くて少し怖かった

・Bの施設の職員が「〇〇さーん!トイレに行きましょう」と大声で言ってるのが気になった



入居相談員として上記について補足します。


・Aの施設ではカラオケのレクリエーションでほとんどの人が寝ていたのが不思議だった

>介護付き有料老人ホームでご入居者さまが順番にカラオケを歌うような状況は一般的ではありません。

カラオケのレクリエーションはレク担当者が何かをすることなく、見守りが1人いれば他のスタッフは定時ケアが出来るため、安全担保にはとても良いレクリエーションなのです。



・Aの施設の職員が押す車いすが早くて少し怖かった

>これは施設が職員に指導しなければならないでしょう。たしかに私がみてもその職員の押す車いすはスピードが早いなと感じていました。ただ、それ以外の職員は正しい車いすの扱いをしていました。



・Bの施設の職員が「〇〇さーん!トイレに行きましょう」と大声で言ってるのが気になった

>接遇についてはどの施設も教育を強化しています。共用スペースなどで大声で排泄に関するお声がけをするのはご入居者さまの羞恥心を配慮していないとして厳しく指導されることもあります。B施設では特定の1職員のみがこのような発言をしていました。



接遇面や車いすのスピードについては施設長に意見することが出来ます。

そしてその時の反応を見ることで施設がどのように理解をしているかを知ることが出来ます。



娘さまから、施設長に感想を伝えてください、と言われましたので見学終了後にご家族さまの感想ということで施設長に伝えました。



どちらの施設長も恥ずかしそうに、「すみません、接遇については特に厳しく伝えているので指導していきます」との回答を頂きました。



見学から5日後、娘さまからお電話を頂きA施設にお願いしたいというご連絡を頂きました。



決定の理由をお伺いすると、



A施設はB施設に比べてあざみ野のご自宅から近いこと、施設長が人当たり良く好印象だったこと、全体的に施設の設備が新しかったことを挙げられました。



ご入居後のご様子


面談も無事に終わり入居に対して書類関係の手続きもサポートしご入居日が確定しました。



ご入居後しばらくはお母さまのアセスメントを行うことになり、10日ほどで最初のケア方針などが決まります。



それに合わせて介護職員がケアを行います。



1か月もするとケア方針も具体的になってくるためそのころ合いを見てご様子伺いのお電話をしました。



結論から言えば娘さまはご満足のご様子でした。

当初より言われていた週一の面会を続けており、お母さまのご様子を確認されていました。



気になる転倒ですが夜の時間帯に転倒することがあるようで都度、状況報告のご連絡がかかっていました(事故報告義務)。



娘さまは在宅介護で夜の転倒についてご存じでしたので、大変ですがよろしくお願いします、とお伝えしているということでした。



施設側からは、夜の時間に起き出しなどが無いように日中レクリエーション参加のお声がけをしたり、施設内のお散歩をするなど運動していただくことで対応していくとの指標をもらっていました。



また、認知症による排泄ミスについては食事後にトイレ誘導をするなどで対応しており、夜間帯は更衣介助をすることで転倒防止策を講じていることが分かりました。



ただ、今後排泄ミスが多くなるようであればリハビリパンツへの移行についてもお話が出ていました。



娘さまは今の施設の方がとても親切にケアをしてくれること、居室担当が状況の変化を丁寧に伝えてくれることなどに満足されていました。

また、車いすの件について施設長からご意見について感謝の言葉もあったそうです。



ご入居について問題が無いことが分かりましたので今回のケースをクローズとしました。



パーキンソン病の老人ホーム入居相談


今回のポイントは施設がパーキンソン病のご入居者さまについて豊富な経験を持って対応できていることが挙げられます。



認知症の徘徊や転倒については経験値がとても大事になります。



老人ホーム側でしっかりと再発防止対策を行っているかで転倒事故発生率は大きく変わります。



施設をご提案する際に、経験値を持っている施設をご紹介できたことが満足度に反映されたと考えています。



老人ホーム選びではご入居希望者さまのADLに対して適合する施設を探すことがとても大切な作業となります。



食事の豪華さやレクリエーションのバリエーションなどについてはパンフレットでいくらでも確認することが出来ますが、大切なことはご入居希望者さまのADLと施設のケア方針や経験が適合しているかを知ることです。



当社ではご相談を頂いたご家族さまからできるだけたくさんの情報を教えていただき、適合する老人ホーム探しを行うようにしております。



それは目に見えるものもあれば見えないものもあります。

見えないものについては施設の評判などを丁寧に探ることで深堀をし事前調査を行います。



特にパーキンソン病を発症している場合などはこうした調査が大きな意味を持ってきます。



老人ホームのご入居相談については以下、相談窓口までご連絡を頂ければ幸いです。

尚、ご相談についてはいかなる場合においても費用が発生することはございません。



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